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近年、お腹の赤ちゃんの健康状態を調べる選択肢として広く知られるようになった「NIPT(新型出生前診断)」。妊婦さんの血液を採取するだけで精度の高い検査ができるため、受検を検討する方が増えています。
しかし、もし妊婦さんが18歳や19歳の「未成年(あるいは若年層)」である場合、「年齢制限に引っかからないか」「親の同意は必要なのか」「そもそも若くても受ける意味はあるのか」といった特有の不安や疑問が生じるのではないでしょうか。
本記事では、未成年(18歳・19歳)の方がNIPTを受けられるのかどうか、医療機関ごとの受検条件の違いや注意点、知っておくべきポイントを分かりやすく解説します。
結論から言うと、18歳や19歳の方であっても、NIPT検査を受けることは可能です。
2022年4月の民法改正により成人年齢が18歳に引き下げられたため、法律上は18歳・19歳は「成人」として扱われますが、医療の現場や社会的な通念においては、まだ「若年層の妊婦さん」として慎重に対応されるケースが少なくありません。
しかし、NIPTの検査自体に「〇歳以上でなければ法律上受けられない」という法的な規制はありません。条件さえ満たせば、10代の妊婦さんであっても検査を受ける権利があります。
未成年でも検査は受けられますが、実際に病院やクリニックを探す際には「認可施設」と「認可外(非認可)施設」の違いに注意する必要があります。これにより、受けやすさが大きく変わってきます。
大学病院や地域の基幹病院などに多い「認可施設」では、日本医学会および日本産科婦人科学会の指針に沿って運用されています。
かつては「出産予定日時点で35歳以上」という厳しい年齢制限がありましたが、現在はその年齢制限が事実上撤廃されました。そのため、18歳・19歳だからという理由だけで門前払いされることは原則ありません。
ただし、認可施設では以下のような厳しい条件が課される傾向があります。
一般の美容クリニックや出生前診断専門のクリニックなどが該当します。「認可外」と聞くと不安を覚えるかもしれませんが、国内の検査機関へ外注しているケースがほとんどで、検査の精度自体に大きな差はありません。
認可外施設の特徴は、受検のハードルが非常に低い点にあります。
「若いため紹介状を書いてもらいにくい」「パートナーとスケジュールが合わない」という18歳・19歳の方にとっては、認可外施設の方がスムーズに検査を受けられる現実的な選択肢になるケースが多いです。
前述の通り、民法改正によって18歳・19歳は法律上の成人となりました。そのため、基本的には自分自身の意思(およびパートナーの意思)だけで医療行為の契約を結ぶことができます。
しかし、医療機関側の独自のガイドラインやトラブル防止の観点から、対応が分かれることがあります。
認可施設: 婚姻関係の有無や法律上の成人の定義をクリアしていても、若年妊娠のサポート体制を確認する意味で、ご自身の親(赤ちゃんの祖父母になる方)への相談や同席を促されることがあります。
認可外施設: 基本的に18歳以上であれば、親権者の同意書を求められないケースが大半です。ただし、医療機関によっては「20歳未満一律で同意書が必要」という古い規約が残っている場合もあるため、事前に公式サイトや電話で「18歳(19歳)だが、親の同意書は必要か」を確認しておくと安心です。
「NIPTは高齢妊娠(35歳以上)の人が受けるもの」というイメージが強いかもしれません。確かに、染色体異常(21トリソミーなど)の確率は母親の年齢が上がるにつれて上昇します。
では、18歳・19歳の妊婦さんがNIPTを受ける意味はあるのでしょうか?
母親が18歳・19歳であっても、染色体異常を持つ赤ちゃんが生まれる確率はゼロではありません。確率は低いものの、万が一の可能性に備えて「あらかじめ知っておきたい」と考えるのは自然なことです。
若い時期の妊娠・出産は、経済的な不安や周囲の目など、ただでさえ精神的なストレスを感じやすいものです。NIPTを受けて「陰性」という結果を得ることで、余計な心配を減らし、安心して出産準備に専念できるという大きな精神的メリットがあります。
NIPTは妊娠10週目という極めて早い時期から受けられます。もし結果が「陽性」であった場合、その後の確定検査(羊水検査など)に進む時間的猶予があり、専門医と相談しながら、生まれてくる赤ちゃんをどのような環境で迎えるか(あるいは厳しい選択をするか)を深く考える時間を確保できます。
18歳・19歳でNIPTを検討する際は、以下のポイントを必ず心に留めておいてください。
NIPTは健康保険が適用されない自由診療です。総額で10万〜20万円前後の費用がかかります。若い世代にとっては決して簡単に用意できる金額ではないため、パートナーや家族と費用面についてもしっかり話し合う必要があります。
最も大切なのは、「もし陽性(染色体異常の可能性が高い)と出たらどうするか」を検査前に決めておくことです。
NIPTは非確定的検査(スクリーニング検査)であるため、陽性が出た場合は、本当に異常があるかを確かめるために「羊水検査」などの確定的検査(追加費用が発生します)を受ける必要があります。
「結果を見てから考えよう」では、いざ陽性が出たときにパニックになってしまいます。若いからこそ、周囲の信頼できる大人や専門のカウンセラーの意見を聞ける環境を整えておきましょう。
ただ血液を採って結果を郵送するだけの不親切なクリニックは避けるべきです。万が一の結果だったときに、専門医や臨床遺伝専門医、認定遺伝カウンセラーが丁寧に相談に乗ってくれる体制があるかどうかを、施設選びの最優先基準にしてください。
18歳・19歳という若さでの妊娠は、喜びと同時にたくさんの不安が押し寄せてくるものです。NIPTはお腹の赤ちゃんの情報を教えてくれる有益な検査であり、未成年(若年層)の方であっても受ける条件は整っています。
年齢を理由に諦める必要はありませんが、高額な費用や陽性時の対応など、クリアすべき課題もあります。まずはパートナーとしっかり話し合い、信頼できるクリニックのカウンセリングを利用して、一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。